こんにちは!管理人の工藤です。

新しいUdemy講座の構想がいくつかあるのですが、その一つが「障害者採用」について。

私が人事の場で働いていて、難しいテーマとしてとらえている問題であり、発信することに大きな意味があると感じています。

今回は、その関連で「学習障害(LD)」について書いていきます。

教育現場では、障害と気づかれず、単純に「極端に勉強が苦手な生徒」と認識されてしまいがちです。

採用という社会人段階ではなく、まずは子供の問題に向き合っていきましょう!

学習障害とは?

学習障害(Learning Disability)とは、全般的な知的発達に遅れがないものの、「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算・推論する」能力に困難が生じる発達障害のことです。

そのタイプは、読字障害(ディスレクシア)・書字障害(ディスグラフィア)・算数障害(ディスカリキュリア)に分かれます。

皆さんが小学生の時、周りに極端に読み書きのいずれかが苦手な子はいませんでしたか?

当時は問題になりませんでしたが、その子は現代では学習障害と判断される「かも」しれません。

「かも」を強調したのは、この学習障害というのは、非常に診断が難しい症状だからです。

小さいときにはなかなか判断されず、小学生になって発覚しても「苦手なのかな?」ぐらいの認識になってしまうこともあります。

★学習障害の主な症状

読字障害(ディスレクシア)
・「文字が読めない」のではない
・ひらがなの音読が極端に遅く、読み間違いが多い
・文字や文章の理解が難しい

書字障害(ディスグラフィア)
・文字を書く、文章を綴ることが難しい
・バランスの取れた文字を書くことが難しい
・板書が極端に遅い
・読字障害があると、書字障害も起こりやすい

算数障害(ディスカリキュリア)
・計算や推論が難しい
・数の概念が身に付かない

自己判断は絶対NG!もしも…と思ったら、必ず専門家に相談を!!

ここまで、学習障害について書いてきました。

これを見て「もしかしたらウチの子も…」と思った方もいるかもしれません。

しかし、絶対に自己判断はやめてください!

途中にも書いた通り、学習障害の診断は非常に難しいものです。

例えば「バランスの取れた字を書くのが難しい」と書字障害で挙げましたが、正直、字が下手な大人はいくらでもいます。

それが、学習障害か否かは、専門的な診断に基づいて判断するものですから、絶対に自己判断はやめましょう。

では、悩んでいる方はどうすればいいのかと言うと…

▼以下の記事に分かりやすくまとめてありましたので、是非こちらをご覧ください。

LD(学習障害)はどこに相談すればいい? | キッズメンタルねっと | 子どもの心理メンタルヘルス情報サイト (kidsmental.net)

日本では、2007年度から「特別支援教育」が始まっています。

多くのお父さん、お母さん世代の小学校卒業後に始まっていますので、想像は難しいかもしれませんが、障害教育の世界は大きく進歩したように感じます。

そこには専門家がいますので、まずは学校の先生や地域の相談窓口と連携し、適切な判断をしていくことが重要です。

また、もし「学習障害」や「発達障害」などの診断が下りたとしても、「児童発達支援(未就学児向け)」「放課後等デイサービス(小中高向け)」という、障害児向けの専門機関も以前より充実してきています。

このように、私たちが子供の頃に比べると、「障害は隠すもの」から「障害は早期に認定し、療育で個性を伸ばすもの」になってきています。

とはいえ、問題は山積み…

ここまで、学習障害の主な内容と子供の障害を支える機関の成長を書いてきました。

とはいえ、障害者をめぐる問題は山積みです。

そもそも、あなたの勤める企業に障害者の方は何人いますか?

「あまりいない」と感じているようなら、社会にいるはずの障害者の方々はどうやって暮らしているのでしょうか。

産まれ持っての障害を抱えている方、後天的に鬱や適応障害になってしまった方、その方たちは非常に厳しい状況にあり、「働きたくても働く先がない」「働いても給与が極端に低く、昇給も望めない」などの問題を抱えています。

また、私たち多くの企業人が障害について知らないせいで、彼らを追い込んでしまう場面もあります。

逆に、障害のある方々に向け、企業とは何か、何が求められるのか説明する場面も不足しているように思います。

このように、問題は尽きません。

だからこそUdemyコースを出して、多くの方の理解を深めるような内容も必要ではないかと考えているわけです。

さて、今回は「学習障害」についてみてきました。

この記事を読んでくれた方の意識にほんの少しでも影響があればうれしいです。


※「障害」の表記について

こちらも非常に難しい問題なのですが、一旦、文部科学省基準にあわせ「障害」という表記を用いています。詳しくは、以下の記事をご覧ください。

障害、障碍、障がい その表記の違いはいつから? | 次世代型電動車椅子 近距離モビリティ-WHILL公式